2007年5月30日水曜日

交流のレベルをどう合わせるのか

T先生が提案してくれた学習活動は、UNRWAの教師や生徒にとってとてもレベルが高く、共有できるものではないと思いました。UNRWAの教育支援に4年関わってきて、それは断言できることです。

交流学習の難しさの一つが、相手と学習のレベル、目標のレベルをどう合わせるか、ということです。

もちろん、交流学習のメリットとして、異なる能力、異なる考えなどをぶつけあって、お互いが刺激しあいながら足場作り(Scaffolding)になればいいと考えますが、それにも限界、制限があります。

そこで、これまでの私たち関大大学のUNRWAでの活動の経験を通して以下のようなコメント・アドバイスをしました。

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関大>シリアの子たちは、「教えてもらいたい」とは思っていないと思います。
→おっしゃる通りです前のメールの文章をそのまま引っ張ったので失礼しました。

関大>スタンスは、世界の環境問題、身近にある環境問題について考える、ことです。日本の子たちが何かをしてあげる、という前提では、>弱者への援助という視点が抜けません。あくまでも交流学習は平等なスタンスでやりたいと思いますが、いかがでしょうか?
→御意

関大>→インタビューはいい考えだと思います。>ただ、テーマは同じものを設定しないと、比較することもできず、参考にすることもできません。>ただ、電話でお聞きしたように、子どもたちにテーマをきてもらうのはいいとおもうので、シリア側に、インタビューをとる案を打診して、そのインタビューのテーマは一緒に決定するという流れでどうでしょうか?
→さて、これは難しい問題だシリア側への問いかけとして「ゴミを捨てる」ことに関して、親や祖父母に聞いてみようインタビューの項目は生徒たちに考えさせましょうかな?> また、これからの時代のリーダーとしてより良い環境を構築するために何をすべきなのかを考えさせたい> 英語 さほど期待していない。 環境 環境について考えるきっかけにしたい。
 自分でできる小さな努力について考えさせたい、ICT技術 情報を共有することの素晴らしさを体感してもらいたい、ICTを活用すべき作業とそうでない作業を判断する力を養う、 異文化理解 副産物として文化の異なる世界で生活している人々の存在を知る

関大→了解しました。この際、確認ですが、英語力は期待しないということは、コミュニケーションの方法は、母国語(言語グリッド)を使うという前提でしょうか?
短期間で醸成されるものではないと思う。言語よりもむしろイメージに期待したいそのためにもNOTAを使いたい>> 環境 環境について考えるきっかけにしたい。自分でできる小さな努力について考えさせたい

関大→ですが、自分でできる小さな努力について考えさせるための方法(授業設計)はどう考えていますか?
→例をだしてもらえるといいです。相手にわかりやすいと思うので。
○ゴミを片付けるいろいろなケースに対する質問に答える・飲み残しの瓶入りジュースを片付けるとき気をつけることがありますか・缶詰の空き缶を捨てるときこれって授業デザインなのかなあ?(独り言です)
○ネット上にあるゴミの分別ゲームで遊びながら気付かせる
○ゴミ処理場を見学する○ゴミ収集の担当者にインタビューする
○ゴミの埋立地の映像を見せる
○3つのゴミ箱があったらどのように使うかを考える
○小さな子どもにゴミの始末を教える時、どんな話をしますかなど、
まったくの思いつきで申し訳ない。

関大>異文化理解 副産物として文化の異なる世界で生活している人々の存在を知る>→ということは、環境以外にも、文化的な側面についても交流するということですか? >それとも調べ学習の成果として異文化理解を捉えていますか?
→文化の異なる世界の方法を知るための授業はどのように考えていますか?>(たとえば、掲示板による自由なフリートークを設定するなど)異文化理解は一朝一夕でかなうものではありませんから今回の学習が何らかの形で自分とは異なる文化の中で生活している人がいることを知ることにつながれば良い掲示板のフリートークは特に考えていません

関大>4枚のポスターを作るということで合意しているはずですよね。>なので、4枚のポスターが、同じテーマでやるのか、違うテーマについてやるのか、ということです。結果として同じテーマになっても良いし異なったテーマになっても良いと思う
→果たして議論が成立するのかどうかも未知の世界ですシリアの子どもたちには3Rの考え方を学びとってもらいたいしK中学校の子どもたちにはなぜ分別するのかなぜ3Rが環境にやさしいことにつながるのかを考えてもらいたい。
ごみ問題 ゴミの分別・リサイクル・リユース・リデュースについてグループに分かれて扱うのが良いかと思う。環境問題 ゴミ問題を考えることが環境保全につながるという意識を持たせることにつながる

大>ごみ問題については、明確になりました。それぞれ、リサイクル・リユース・リデュースについて考えるということですね。シリアでは、リサイクル・リユース・リデュースがほとんどありませんが、空き缶やビンのリユースはあるのでテーマにできるでしょう。環境問題といってもテーマが大きいので、ブレイクダウンしましょう。”ごみ問題”でもOKですが、その場合”ごみ問題の何”を扱いますか?シリアは汚い、日本はきれい、といった結果で終わるようなものではなく、ごみに対する認識について比較する、といったように、具体的に何をお互い知り合うのかをはっきりしたほうがいいでしょう。ゴミの分別・リサイクル・リユース・リデュースで行きたい。ホームページを作って、リンクさせるという話ですが、掲示板は準備できています。>ホームページのほうはどうですか?
→少し時間をください部長が慎重だ> TV会議を何回かしてみたい 共感する場を作りたいリヤードからの提案に対して返ってきた返事で検討しましょう。> Skype 1対1のコミュニケーションツールでグループ討議には向いていない> FaceConference 今回のテレビ会議に向いていると思うがFireWallの突破が難しい。画像がいま一つ> 慶應の持っているシステム 現在調査中ですが相手のシステムを選びません。
NOTAは使ってみたい 英語の苦手な生徒でも絵で表現したり日本語で記述できるSkypeで何人もの生徒を映しても臨場感は伝わってこないSkypeが最良なのかなあ。私が猛烈に忙しくWebのサーバーへのアップ手続き(学校側への承認手続きができないでいる)。

6月7日 シリアと日本のデータ比較をして地図上に示したA4サイズの作品が提出される
PDFもしくはJPGに落とし込んでNOTAに貼り付けるもしくはWebページにまとめる
6月14日 掲示板で意見交換開始
6月21日 ゴミ問題について調べたことをワークシートにまとめてNOTAに貼り付けるもしくはWebページにまとめる
6月28日・7月9日から17日までの間でTV会議を持ちたい
関大>ごみ問題から芽生えた意識とは?具体的に表現すると?(英語にしにくい)

→ここで教員側が示してしまうとLCAでなくなっちゃう生徒が気づいた大切にしたいこと改善しなければならないことという意味です

関大>インタビュに関しては何について、ということを事前に明確にするということでOKですか?
→レスポンスの問題を除いてね> 6月28日 調べたことをもとにポスターにしたい絵を考え、キャッチコピーを考える

7月9日から17日までの間でTV会議でポスターのレイアウト等を決める>
 ポスターは慶應で印刷をして田邊がシリアに持っていく

5)プロダクトのイメージを共有する
  ゴミのポスターは子どもたちが作成するのでマコがプロダクトイメージをまとめてくれた 空気の汚染問題を取り上げて手描きポスターを近々作成します。
活動の流れをどうデザインするか、フローチャートを利用して説明すればわかりやすいでしょう。

①ゴミの分別・リサイクル・リユース・リデュースの目的を調べる> http://www.pwmi.jp/
②ゴミの分別・リサイクル・リユース・リデュースの実際を調べる
調査 居住地域でのゴミの分別・リサイクル・リユース・リデュースの取り決めを調査する>     http://www.city.yokohama.jp/me/pcpb/foreign/dashikata/e.html
③取材 居住地域での取り組みを取材し写真を撮る>  親や祖父母ににインタビューする>※質問項目は生徒たちに考えさせる
④自分のできることを考える> http://www.env.go.jp/kids/ecoclub/link/index.html
⑤ 調べた内容から自分たちのできることやゴミ問題に関心を持ってもらうためのポスター作成の準備をする。絵 写真 キャッチフレーズ> ポスターのパーツとなる絵・写真・キャッチフレーズを画像として処理する
NOTAでレイアウトの決定

関大>以上の5つのステップをたたき台としてUNRWAに提案するということでOKですね?? シリア側でできることとできないことがあるかと思う実際にやっていないことはわからないものね設問の仕方として日本で生活する場合ゴミを・・・・・のようにしなければいけませんその理由を考えてみようシリアでゴミを捨てる時との違いを考えてみよう自分たちのできることは何だろう↓日本とシリアが同期しなくても良いと思うシリアの先生が「ゴミ」をどう扱うかを考える機会を作らにゃ話が成立しないかもしれない

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青文字:関大
黒文字:T先生

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